
大阪でWebマーケティングをしている、つちやたけしです。
今日は、ホームページを作ろうと考えている経営者さんや、今まさに制作会社から見積もりをもらっている担当者さんに、どうしてもお伝えしたいことがあります。
それは、ホームページを作るシステム(CMS)の選び方についてです。
もし、提案書の中に「Movable Type(ムーバブルタイプ)」という文字があったら、一度立ち止まって考えてほしいんです。
「えっ、有名なシステムじゃないの?」
「制作会社の人が『セキュリティに強い』って言ってたけど…」
そう思われるかもしれません。かつては一世を風靡した素晴らしいシステムでした。しかし、今の時代にこれから新規で導入するのは、正直おすすめできません。
なぜ私がそこまで強く言うのか。それは、あなたのビジネスにとって「長期的なリスク」になる可能性が高いからです。今日はその理由を、包み隠さずお話しします。
ムーバブルタイプの過去と現在
まずは、ムーバブルタイプ(以下、MT)というシステムがどんなものか、簡単に歴史を振り返ってみましょう。
2000年代の栄光
2000年代前半、ブログブームが起きた頃、MTはまさに「王様」でした。企業の公式サイトも、個人の有名ブログも、みんなこぞってMTを使っていました。
当時はライバルのWordPress(ワードプレス)もまだ機能が少なく、MTの方が高機能で使いやすかったんです。静的HTMLを生成する仕組みは、サーバーへの負荷が少なく、表示が速いというメリットもありました。
現在の衰退と市場シェア
しかし、時代は変わりました。WordPressが急速に進化し、無料で高機能、使いやすさも向上する中で、MTは徐々にシェアを落としていきました。
かつての王者は、今や「知る人ぞ知る」システムになってしまったのです。
なぜ今ムーバブルタイプを選ぶべきではないのか
「シェアが低くても、良いシステムなら問題ないんじゃない?」
そう思うかもしれません。しかし、Webの世界では「シェアが低い」こと自体が、ユーザーにとって大きなデメリットになります。具体的に6つの理由を挙げます。
1. 情報が古く、リファレンスが少ない
何かトラブルが起きたとき、Googleで検索しても解決策が見つかりません。見つかったとしても、記事の日付が「2015年」とかだったりします。
一方、WordPressなら「画面が真っ白になった」「画像が表示されない」など、どんな些細なことでも検索すれば最新の解決法が山ほど出てきます。この安心感の違いは大きいです。
2. プラグインやテンプレートが少ない
「お問い合わせフォームをもっと使いやすくしたい」「予約システムを入れたい」と思ったとき、WordPressなら無料のプラグイン(拡張機能)を入れるだけで数分で完了します。
しかし、MTの場合はプラグインが非常に少ないです。あっても有料だったり、開発が止まっていたりします。結局、プログラマーに高いお金を払って一から作ってもらうしかありません。
3. 技術者が見つからない
これが経営者にとって一番のリスクです。MTを扱えるエンジニアや制作会社は年々減っています。
もし、今の制作会社と連絡が取れなくなったり、担当者が辞めてしまったりしたらどうしますか?
「MTの修正をお願いできますか?」と他の会社に頼んでも、「うちはWordPress専門なんで…」と断られることがほとんどです。
4. 学習コストが高い
社内で担当者が更新しようと思っても、MTの操作画面は独特で、専門的な知識が必要です。マニュアルも少ないため、習得するのに時間がかかります。
WordPressなら、直感的に操作できますし、Youtubeやブログで使い方を解説している人がたくさんいます。新入社員への引き継ぎもスムーズです。
5. ライセンス費用がかかる
WordPressはオープンソースなので、商用利用でも無料です。しかし、MT(ソフトウェア版)は基本的に有料です。ライセンス費用や、年間のメンテナンス費用が発生します。
機能面で劣るのに、コストは高い。これでは費用対効果が悪すぎます。
6. サポートコミュニティが小さい
Webの技術は日進月歩です。セキュリティの脅威も日々変化します。WordPressは世界中の開発者が常に監視し、更新し続けていますが、MTは開発コミュニティが小さいため、進化のスピードや対応力がどうしても劣ります。
「でも制作会社に勧められた」という場合
では、なぜ制作会社は今でもMTを勧めてくるのでしょうか?理由はいくつか考えられます。
- その会社が昔からMTを使っているから
単に社内の慣れの問題です。「うちはずっとこれでやってきたから」という理由で、新しい技術への移行を渋っているパターンです。 - 「静的生成だからセキュリティに強い」という信仰
確かにMTは静的HTMLを生成するため、改ざんリスクが低いと言われてきました。しかし、今はWordPressも静的化する技術がありますし、しっかり管理すればWordPressでも十分安全です。 - 顧客を囲い込みたいから
これが一番タチが悪いです。MTで作れば、他社への乗り換えが難しくなります。「うちじゃないと保守できませんよ」という状態を作り、長く契約を続けさせようとする意図があるかもしれません。
もし「セキュリティのためにMTがいい」と言われたら、「WordPressでもセキュリティ対策はできますよね?」と聞いてみてください。まともな会社なら「はい、可能です」と答えるはずです。
WordPressを選ぶべき理由
では、何を選べばいいのか。答えはシンプルです。WordPress(ワードプレス)一択です。
世界シェア40%以上の安心感
世界中のウェブサイトの4割以上がWordPressです。これだけの人が使っているということは、それだけテストされ、改善され続けているということです。
情報が豊富で、自分で調べられる
「WordPress ブログ 書き方」「WordPress 画像 変更」などで検索すれば、動画付きの解説がたくさん出てきます。制作会社にいちいち電話しなくても、自分で解決できることが多いです。
プラグインが豊富で、機能追加が簡単
SEO対策、セキュリティ対策、バックアップ、問い合わせフォーム、SNS連携…。必要な機能はすべてプラグインとして用意されています。しかも多くが無料です。
技術者が見つかりやすい
もし今の制作会社と合わなくなっても、WordPressなら対応できる会社は日本中に何千社とあります。フリーランスの方も多いです。「制作会社を選べる自由」があるのは、ビジネスにおいて非常に重要です。
その他のCMS選択肢
「WordPress以外はないの?」という方のために、他の選択肢も少し触れておきます。
- Wix / Jimdo / Studio
これらは「クラウド型」のサービスです。サーバー管理が不要で、デザインもおしゃれですが、機能の自由度はWordPressに劣ります。小規模なサイトならアリですが、本格的なビジネスサイトならWordPressが無難です。 - Shopify / BASE
ネットショップを作るなら、これらが最強です。WordPressでもECサイトは作れますが、決済機能などは専用サービスの方が優れています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 官公庁や大企業はMTを使っていると聞きましたが?
A. 確かに、昔からの名残で使い続けている大規模サイトはあります。また、数千ページを超えるような巨大サイトでは、MTの管理機能が活きる場合もあります。しかし、一般的な中小企業のコーポレートサイトや店舗のホームページで、あえてMTを選ぶメリットはほぼありません。
Q2. WordPressはハッキングされやすいと聞きました。
A. 利用者が多い分、攻撃の標的になりやすいのは事実です。
しかし、それは「鍵をかけずに外出する家が多い」のと同じです。ちゃんと鍵(セキュリティプラグインやSSL、定期的なアップデート)をかけていれば、問題ありません。むしろ、更新されない古いMTの方が危険です。
Q3. 今あるMTのサイトをWordPressに移行できますか?
A. はい、可能です。記事データなどを書き出して、WordPressにインポートすることができます。ただし、デザインの調整などは必要になるため、プロに依頼することをおすすめします。早めの移行をおすすめします。
まとめ
これからホームページを作るなら…
Movable Type(ムーバブルタイプ)は選ばない。WordPress(ワードプレス)をおすすめします。
理由は、コスト、将来性、自由度、すべてにおいてWordPressが勝るからですね。
システム選びは、家の土台選びと同じです。一度作ってしまうと、簡単には変えられません。だからこそ、マイナーな規格ではなく、世界標準の規格を選んでください。
もし、制作会社からMTを強く勧められて迷っているなら、セカンドオピニオンとして私に相談してください。「なぜその提案なのか」「本当にそれが最適なのか」、プロの視点でアドバイスさせていただきます。
あなたのビジネスが、足を引っ張られることのないよう、賢い選択をしていくことを願っています。
